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2005年 06月 07日
The Grease Band “The Grease Band” (1971)
英国スワンプの本流はこのバンドにあり。後にパブロック人脈なども巻き込みつつ発展する英国スワンプの水脈はこのバンドの面々のしぶとい活動によって支えられているといってよいでしょう。
特にギターのヘンリー・マッカロクは、このあとポール・マッカトニーのウィングスなどに参加しながらメインストリームをも巻き込んでイギリス中にドロ臭シンドロームを仕掛けていく裏街道的最重要人物です。(でも結局ポールと対立してすぐに脱退してしまいましたが…。ポールのことをぶん殴って辞めたらしい…。図太い奴。)
他にもギターのニール・ハバードとベースのアラン・スペナーはホワイトファンクバンド、ココモのメンバーとなる人物であるし、他のメンバーもその後事あるごとに英国B級(褒め言葉)シーンでいい仕事を納めていくんでした。
地下水脈的に流れるイギリスのシーンにはいつも彼らのようないい意味で最高の趣味人達の足跡があります。この辺がイギリスのロックを聴き進めていくにあたっての最高にスリリングでロマンティックな所であると思います。

英国スワンプの本流はこのバンドにあり。後にパブロック人脈なども巻き込みつつ発展する英国スワンプの水脈はこのバンドの面々のしぶとい活動によって支えられているといってよいでしょう。
特にギターのヘンリー・マッカロクは、このあとポール・マッカトニーのウィングスなどに参加しながらメインストリームをも巻き込んでイギリス中にドロ臭シンドロームを仕掛けていく裏街道的最重要人物です。(でも結局ポールと対立してすぐに脱退してしまいましたが…。ポールのことをぶん殴って辞めたらしい…。図太い奴。)
他にもギターのニール・ハバードとベースのアラン・スペナーはホワイトファンクバンド、ココモのメンバーとなる人物であるし、他のメンバーもその後事あるごとに英国B級(褒め言葉)シーンでいい仕事を納めていくんでした。
地下水脈的に流れるイギリスのシーンにはいつも彼らのようないい意味で最高の趣味人達の足跡があります。この辺がイギリスのロックを聴き進めていくにあたっての最高にスリリングでロマンティックな所であると思います。

さてこのアルバムですが、1971年にリリースされた彼らのファースト作です。かれらがそれまでバックバンドを請け負っていたジョー・コッカーが前年にレオン・ラッセル一派に寝返ったために(そういう英米の関わりみたいなものも最高にワクワクするわけですが…)彼らは職を失ってしまい、それならというので自分達でレコードデビューを果たすんでした。デビューといっても彼らの実力は一朝一夜のものではなく、折り紙つきのものであったため、このアルバムでの演奏は実に堂に入ったものとなっています。単純にアメリカ音楽のコピーに終わることなくほのかに湿った英国臭さを醸し出しているのがミソで、この味が解ってしまうともう病みつきのシブさがあるわけです。
異様なまでにユルイ独特の雰囲気、だらしないと言ったら語弊があるかもしれないですが、変に弛緩したぶっきらぼう加減がも堪らないんです。特にヘンリー・マッカロクのギターとボーカルThe Grease Band “The Grease Band” (1971)_c0075476_22462245.jpgときたらどうでしょう。酔っ払ってんじゃねえのかとつい疑ってみたくなるほどに(実際に酔っ払ってる可能性大ですが)演奏が放蕩としてます。ダル~なリフとフレーズをネッチネッチこねくりながらムワ~とした声で歌われるその世界からは、確実にロックの美学に裏打ちされいい意味での「テキトーさ」が感じられます。とはいっても実際にはそこまでどうにでもなれ的に適当にやってる訳じゃなくて、思いのほか確かな技術と気概に支えられてる、その感じ。その感じこそがキモなんだと感じます。そういうトコこそがこのバンドの魅力であると思うし、ホントにカッコいいんだよなあ。
そして勿論ヘンリー以外にも彼を支えるバックの連中がまた最高なわけで…。特にリズム隊の、ナメてんのかと思うくらいのヨレぶりとかがホントたまりません。ドックンドックンいいながら強烈な臭みとスワンプ臭を撒き散らし、聴き手を一気に濃い~い泥水地帯へと誘います。

こんなにも天然っぽいバンドって他にあまりいない気がしますし、同時にどっか計算しているようにも思わせる。どっちにしてもまあ、あんま驚かないというか、でもこれでこいつらがインテリの連中だったら世の中わかんねえな、と思わせるそんな雰囲気こそ評価すべきかもですね。少なくとも今の時代にこんな奴らいない気がします。その点でもすごく讃えたい。

是非この独特のテイストを味わってみてください。さてこのアルバムですが、1971年にリリースされた彼らのファースト作です。かれらがそれまでバックバンドを請け負っていたジョー・コッカーが前年にレオン・ラッセル一派に寝返ったために(そういう英米の関わりみたいなものも最高にワクワクするわけですが…)彼らは職を失ってしまい、それならというので自分達でレコードデビューを果たすんでした。デビューといっても彼らの実力は一朝一夜のものではなく、折り紙つきのものであったため、このアルバムでの演奏は実に堂に入ったものとなっています。単純にアメリカ音楽のコピーに終わることなくほのかに湿った英国臭さを醸し出しているのがミソで、この味が解ってしまうともう病みつきのシブさがあるわけです。
異様なまでにユルイ独特の雰囲気、だらしないと言ったら語弊があるかもしれないですが、変に弛緩したぶっきらぼう加減がも堪らないんです。特にヘンリー・マッカロクのギターとボーカルときたらどうでしょう。酔っ払ってんじゃねえのかとつい疑ってみたくなるほどに(実際に酔っ払ってる可能性大ですが)演奏が放蕩としてます。ダル~なリフとフレーズをネッチネッチこねくりながらムワ~とした声で歌われるその世界からは、確実にロックの美学に裏打ちされいい意味での「テキトーさ」が感じられます。とはいっても実際にはそこまでどうにでもなれ的に適当にやってる訳じゃなくて、思いのほか確かな技術と気概に支えられてる、その感じ。その感じこそがキモなんだと感じます。そういうトコこそがこのバンドの魅力であると思うし、ホントにカッコいいんだよなあ。
そして勿論ヘンリー以外にも彼を支えるバックの連中がまた最高なわけで…。特にリズム隊の、ナメてんのかと思うくらいのヨレぶりとかがホントたまりません。ドックンドックンいいながら強烈な臭みとスワンプ臭を撒き散らし、聴き手を一気に濃い~い泥水地帯へと誘います。

こんなにも天然っぽいバンドって他にあまりいない気がしますし、同時にどっか計算しているようにも思わせる。どっちにしてもまあ、あんま驚かないというか、でもこれでこいつらがインテリの連中だったら世の中わかんねえな、と思わせるそんな雰囲気こそ評価すべきかもですね。少なくとも今の時代にこんな奴らいない気がします。その点でもすごく讃えたい。

是非この独特のテイストを味わってみてください。

<しばさき>

by beatken | 2005-06-07 22:47 | review


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