2005年 08月 15日
Sonny Landreth “South Of 1-10” (1995)
ルーツ音楽をゴタ混ぜにした90年代型のビックサウンド。どちらかと言えば職人的なイメージの強い彼だが、ここでは強烈にロックしてる。だから彼の盟友でもあるジョンハイアットの作品にも近い音作り、曲作りです。

引き締まった音がガンガン駆け抜けていくような感じがとてもポップで、僕のようなランドレス初心者にもとっつきやすいです。ともすれば学究的になるがちなスタイルとテーマ設定(ディープサウス、クレオール文化圏を主題においているらしい)にもかかわらず、ここまで素直にロッキンするのは本当に凄いと思います。それもこれもやはり磐石のテクニックに支えられているのだと思います。恐らくこういうギターの分野で彼を超える人はそうはいないんじゃないでしょうか?

確実なテクニックと肉体感の両立という点において、リトル・フィートとの共通点が気になります。ルーツミュージックに深い見識と愛情を持ちながらもあくまでポップにその本質を浮かび上がらせる。生半可な蓄積ではなしえない説得力に満ちていて聴いていてとても頼もしいです。これぞまさしくアメリカンロックの底力を感じさせてくれました。
ちなみに今現在は再びブルーズの世界に戻って、ストイックな創作活動を地道に続けているという彼ですが、ここで聴かれるような実にロックな作風をまた再び聴かせて欲しいですね。


c0075476_22384443.jpg実を言うと、この作品に出会ったのは大学の講義においてでした。以前の日記にも記したジェームス・M・バーダマン先生の講義です。
米国深南部における音楽文化の発展などを実に興味深く聴講できる講義で、マイフェイバリットです。人種間における音楽を初めとした文化相関関係を考えるとき、このサニー・ランドレスの作品は、モノリス的意味を持ちうるくらい含蓄に富んだ興味深いものであるかもしれません。ブルースに留まらずケイジャン、ザディコ、その他もろもろのトランスカルチャー的な音楽をないまぜにして現代的メロディーと共に表現する様は実に頼もしい。本当に芳醇な音楽だと思います。

<しばさき>
[PR]

by beatken | 2005-08-15 22:38 | review


<< Daniel Lanois “...      Mitch Ryder & T... >>